交通事故に遭遇すると全身の筋肉のバランスが崩れ、身体に様々な歪みを引き起こします。事故で一番治療が多いのがむち打ち症と言われ首に損傷を受ける事です。首は衝撃に弱く不安定なため、むち打ち症とは外力で首の筋肉が前後に大きく揺さぶられる事で首周辺の軟部組織が損傷します。しかし、むち打ちは事故直後にあまり症状が現れず、少しずつ症状が出てくるのも特徴の1つです。むち打ち症の中では頚椎捻挫方が殆どを占めており、首を固定する筋肉や腱、靭帯などの損傷があります。頭部や背中、肩などに症状が現れ軽度の痛みと凝りが続きます。頚椎捻挫型の場合は、知覚障害や反射異常、筋力低下などが発症します。顔を上に向けた時や咳をした時に痛みが強まる傾向で、日常生活でも頭部が後ろに傾かない事もあります。更に交通事故の影響が大きいと頚椎症になり、頚椎の骨折や脱臼によって脊髄そのものが損傷している状態になります。上肢の痺れ、知覚麻痺、痛み、運動障害などを引き起こし膀胱障害になる事もあります。むち打ち症の中でも首に受けたダメージが原因で身体的自覚症状以外に自律神経症状が出る時もあります。心因的な要素の要因になっていると言われており、難聴や耳鳴り、吐き気、頭痛、眩暈などを引き起こす事が特徴的です。人によっては全身の倦怠感や食欲不振、不眠など日常生活に支障をきたす様な時も見られます。
交通事故でむち打ち以外に多い治療としては骨折があります。特に足の骨折が多く事故の衝撃で足元のダッシュボードにぶつけ骨折や打撲、靭帯損傷などがあります。その中でも膝骨骨折が多く見られ骨折部の限局的な圧痛に悩まされてしまいます。治療も保存療法や手術療法がありますが、ギプス固定で保存療法をする場合は3~4週間治療に要します。